先日の記事で支出管理について書きました。
毎月出ていくお金を把握し、適正に維持管理することはFIREを目指すうえでとても重要になってきます。
しかし、毎月の収入と支出を適正に保てていても、1度の選択ミスでFIREが大きく遠のくものが5大支出に代表される大きな支出です。
5大支出とは
人生の3大支出としてよく取り上げられるものには住宅、教育、老後があります。
それに加え人生で大きな支出となる車、保険の2つを加えてお伝えいたします。
- 住宅
- 教育
- 老後
- 車
- 保険
それぞれどれだけの費用がおおよそかかるのかみてみます。
住宅
公益財団法人生命保険文化センターの情報によると、住宅ローン(フラット35)を利用して住宅を購入した方の平均購入価格は以下のとおりです。
- 土地付き注文住宅 4256.8万
- 建売住宅 3494.3万
- マンション 4521.0万
- 中古戸建 2574.0万
- 中古マンション 3109.6万円
教育
文部科学省の調査によると幼稚園から高校卒業まですべて公立で約540万円、すべて私立で約1800万円。
そして大学卒業までは国公立で約250万円、私立(文)で約400万円、(理)で約600万円となっています。
合計すると、すべて公立で約800万円、すべて私立で約2200~2400万円の支出となります。
老後
総務省家計調査年報によると60歳以上の夫婦2人の月平均支出が22.2万。
60歳から80歳まで夫婦2人で生活すると約5300万円の支出となります。
車
グーネットによると、20歳から70歳まで車に乗った場合
すべて軽自動車で約2700万円、コンパクトカーで約3800万円、ミニバンで5300万円の支出となります。
保険
生命保険文化センターによると、生命保険への世帯加入率は約80%で、世帯年間払込保険料は平均約38万円でした。
かなり乱暴な言い方をすると約8割の方が年間38万円生命保険に払い込んでいることになります。
22歳から80歳まで払い込んでいたとすると、約2200万円の支出となります。
なぜFIREが遠のくか
資産1億円を貯めて、その1億円を4%で運用することで年間400万円の利益を出し、元本を減らさずにその利益で生活するというものがFIREの例としてよく使われます。
日本のサラリーマンの生涯賃金は2億円から2.5億円と言われていますので、FIREするための資産1億円を除くと残りは1億円から1.5億円ということになります。
そこでもう一度5大支出のことを考えてみましょう。
新築住宅約4000万円、教育約800万円、老後約5300万円、車約2700万円、保険約2200万円。これらを合計すると1億5000万円となります。
もちろんこれはかなり大雑把な計算ですし、そもそもFIREできたら老後資金関係ないなど、つっこみどころは満載ですが、大枠を捉えることが大切だと思います。
生涯賃金の中から5大支出を支払っただけで、FIREするための資産が作れるかどうか怪しくなっていることがわかります。
5大支出のうち住宅、車、保険をおさえる
5大支出の話をしてきましたが、私は教育、老後についてはどう減らそうか等、考えなくてよいのではないかと考えています。
親が子どもの教育費をいくらかかるか計算したところで、最後に決めるのは子どもです。
色々な家庭環境があることは承知したうえで、理想論としてはお金のことで子どもの選択肢を狭めたくないというのが本音です。
そして老後資金ですが、これは定年退職してから(労働による収入がゼロになってから)亡くなるまでにかかる生活資金です。
平成元年生まれの私が高齢者になるころには定年も伸びているし、定年退職したとたんに労働から解放されるなんてことは考えられないと思います。
退職した後は年金だけで暮らすという考え方自体を捨てて、会社に雇われなくても稼いで行けるスキルを身に付けることが肝要だと考えています。その方が、いつお金が尽きるかわからない不安をかかえて生活するよりも健全です。
教育、老後と比較して、住宅、車、保険は嗜好性が高く、贅沢しようと思えばどこまでも贅沢したり、手厚くすることができてしまいます。
ローンを組んで買い物をすること自体、私はナンセンスだと思いますし、保険は掛け捨てで十分だと今は考えています。
身の丈にあっていない買い物や手厚い保険はFIREから遠ざかる一番の要因だと思いますので、常々見直していきましょう。
※お金の面で遠ざかる要因だと思っているだけで、各々の精神的な充足感を否定するものでは決してありません。
一緒にFIRE目指して頑張っていきましょう。
では、また。
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